ドアクローザは自分で交換できる?失敗しない適合品番の選び方と採寸・撮影のコツ

ドアクローザ交換を案内する犬のナナと猫の小太郎のイラスト(メジャーと鍵を持っている)

玄関やオフィスの扉に付いているドアクローザ。「バタンと大きな音を立てて閉まる」「本体から油が漏れてきた」といった症状は、内部の油圧機構が寿命を迎えているサインです。

結論からお伝えすると、ドアクローザは取扱説明書を見ながら自分で(DIYで)交換することが可能です。

ただし、失敗しないための絶対条件があります。それは、「既存のドアクローザと同じ品番、もしくはネジ穴の位置が完全に一致する取替用品番を選ぶこと」です。

この記事では、自分で交換できる範囲の見極め、撤退メーカー(MIWA等)や廃番品への対応、プロに正確な品番を選定してもらうための「メジャーを当てた写真の撮り方」まで徹底解説します。

1. 自分で交換できるクローザ・業者依頼が必要なクローザ

ドアを油圧等でゆっくり閉める金物には複数の種類があります。まずは交換作業をご自身で行えるか確認してください。

 

金物の種類

設置場所・特徴

DIY交換の可否

主な注意点

ドアクローザ

開き扉の上部(室内側または室外側)に露出設置

可能

ビス穴位置が合えばドライバー作業のみで交換可能
ストップ付きはスパナが必要

フロアヒンジ

ドア下の床面に埋め込まれている

不可(専門業者)

重いドアの脱着や床の掘削・モルタル調整が必要

引戸クローザ

引き戸の上部レールや戸袋内部に内蔵

不可(専門業者)

建具自体の取り外しや枠側の精密調整が必要

床埋め込み型のフロアヒンジや引き戸用クローザは、怪我や建具の破損リスクが高いため、必ずサッシ・建具業者へ依頼してください。

 

2. 失敗しないための最重要関門「適合品番の特定」

ドアクローザ交換において、作業時間の9割を左右するのが「正しい品番の選定」です。

サイズやネジ穴の位置(ビスピッチ)が違う製品を買ってしまうと、スチール扉やアルミ扉に新しい穴を開ける「穴あけ加工」や「タップ立て」が必要になり、DIYでの作業難度が跳ね上がります。

特に確認すべき重要項目は以下の4点です。

①開き勝手(パラレル型/スタンダード型)

パラレル型

ドアが閉まっているとき、アームがドアと平行。押して開く側に本体がついている。

スタンダード型

ドアが閉まっているとき、アームがドアに対して垂直に飛び出している。引いて開く側に本体がついている。

スタンダード方のドアクローザの図
パラレル型ドアクローザの図

②本体のビスピッチ(ネジ穴間隔)

本体をドアに固定しているネジの間隔(左右幅・上下幅)。ミリ単位で異なるため目視確認が必須です。

③ブラケット(上枠側金具)の形状と穴位置

平面的なプレートのほか、枠の出っ張りを避ける「段付きブラケット(アングルブラケット)」を採用している場合があります。ネジ穴が3箇所、4箇所、あるいは千鳥(八の字等)配置になっているかも確認が必要です。

スタンダードドアクローザのアーム、ブラケット図
パラレルドアクローザのアーム、ブラケット図

④ドアの重量・サイズ

木製ドア、アルミドア、重量のあるスチール製防火ドアなど、ドアの重さによって適合する番手(パワー)が異なります。

 

3. MIWA(美和ロック)や廃番品がついている場合の対処法

「ドアクローザに『MIWA』と書いてあるが、ネット通販で同じ品番が見つからない」というご相談が非常に増えています。

 

MIWAは2021年にドアクローザ事業から撤退済み

鍵で国内最大手の美和ロック(MIWA)ですが、2021年3月をもってドアクローザの製造・販売を完全に終了しています。現在市場に出回っている新品のMIWA製クローザは原則として存在しません。

他社製の「取替用互換品番」でそのまま交換可能!

「MIWA製がついているからドアごと交換?」と焦る必要はありません。 日本ドアーチエック製造(NEW STAR / ニュースター)やRYOBIなどの専門メーカーから、MIWA製の既存ビス穴位置にそのまま取り付けることができる互換製品・取替用ドアクローザ(PSXシリーズ、7000シリーズ等)が提供されています。

既設メーカー・シリーズ

状態

推奨される交換対応(一例)

MIWA M600シリーズ

廃番(撤退)

NEW STAR 7000シリーズ(同一穴で交換可能)

MIWA M800 / M810シリーズ

廃番(撤退)

NEW STAR PSXシリーズ または 80シリーズ

旧NHN(ダイハツディーゼル)

廃番(メーカー解散)

NEW STAR PSXシリーズ(50系)、7000シリーズ(30系)
DIAで一部取替用にて対応。

4. プロに品番選定を任せる!「メジャー当て写真」の撮り方

「本体の刻印が消えていて型番が読めない」「採寸表を見ても判断がつかない」という場合は、写真を撮影して送っていただければ、金具のプロが正確な後継・代替品番を無料でお調べします。

 

スムーズに判定するため、「メジャー(巻き尺)を当てた状態」で以下の写真を撮影してお送りいただくのがベストです。

撮影の4大ポイント

①本体サイズ&ビスピッチ写真(メジャー当て)

・ 本体の横幅・縦幅にメジャーを当てた写真。

・本体の取り付けネジの中心から中心までの間隔(左右ビスピッチ・上下ビスピッチ)がわかる写真。

②ブラケット(上枠側金具)の形状&穴位置写真(メジャー当て)

・天井・枠側に留まっている金具のアップ写真。

・平らな板か、「段付き(アングル金具)」かが横からわかる角度。

ブラケットを留めているネジの間隔にメジャーを当てた写真。

③ドア全体の引き写真

・ドア全体とドアクローザの配置関係がわかる、少し離れた位置からの写真(パラレル型/スタンダード型の識別用)。

④刻印・側面の拡大写真

・速度調整弁(スピードバルブ)がある本体側面の写真(バルブが1個か2個か等)。

・アームやブラケット、本体に刻まれている英数字の刻印。

5. ドアクローザ交換に関するよくある質問(FAQ)

Q1. ドアクローザから油が漏れてきましたが、補充すれば直りますか?

A. オイルの補充はできません。本体ごとの交換が必要です。 ドアクローザは内部の密閉された油圧ピストンによって速度を制御しています。油が漏れているということは内部のパッキンが破損・劣化している証拠です。オイルが抜けると速度制御が効かなくなり、扉が猛スピードで閉まるため大変危険です。

Q2. 速度調整ネジ(バルブ)を回して調整しても止まりません。

A. 調整バルブの緩めすぎにご注意ください。 速度調整弁を緩めすぎると、バルブが外れて内部の油が一気に抜け落ちる恐れがあります。バルブを回す際は「本体の面より出っ張らない範囲」で少しずつ調整し、それでも速度が変わらない場合は内部機構の寿命と判断してください。

Q3. ネジが空回りして留まらない(ネジ穴がバカになっている)場合は?

A. 下地の補強や補修が必要となります。 同じ位置のネジ穴が緩んでいる場合、木扉であればパテ埋めやアンカー補修、スチール枠であればタップの切り直しや裏板の再固定が必要になります。強度不足のまま取り付けると落下事故の原因になりますので、サッシ業者等の専門業者へご相談いただくか、専用の補強金具をご検討ください。

ドアクローザの品番選定・お見積りはお気軽にご相談ください

「型番がわからない」「どの取替モデルを選べば穴あけ不要で付けられるか教えてほしい」といったご相談は、お気軽にお問い合わせください。

スマホで撮影した「メジャー当て写真」をフォームまたはメール・LINE等でお送りいただければ、メーカー適合表や図面と照合し、最適な交換用品番をご提案いたします。

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